睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療


1. 睡眠時無呼吸症候群−Sleep Apnea Syndrome(SAS)とは

寝ているときに呼吸が止まり、大きないびきをくり返す病気です。血液中の酸素が不足することで、高血圧・不整脈・脳梗塞・狭心症・心筋梗塞などの循環器疾患、夜間突然死との関連も指摘されています。


また、睡眠時無呼吸症候群は睡眠不足を発生させて、自動車・電車・航空機の運転・操縦中の居眠りや判断ミスを誘導、それが事故へつながったケースも発生しているほか、労働災害、仕事や学業の能率低下など極めて重大な社会問題を引き起こす病気として知られています。2003年10月の新幹線運転士の運転ミスはマスコミでも大きく取り上げられました。治療していないと自動車の運転免許は取得・更新できないことになっています。

しかし、治療方法も確立されておりますので、適切に検査・治療を行えば決して怖い病気ではありません

「日中に強い眠気を感じる」、「習慣性の強いいびき」、「起床時の頭痛」、「夜中に何度も目が覚める」などに思い当たる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

人口の1〜2%が該当すると言われており、日本人はかかりやすい傾向にあります。

2. 睡眠時無呼吸症候群の危険性

睡眠時無呼吸症候群の方の場合、一般の方よりも発生率が

 ・高血圧は2倍

 ・心筋梗塞など冠動脈疾患は3倍

 ・脳梗塞など脳血管障害は4倍

 ・交通事故は7倍


3. 終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)検査

 睡眠時無呼吸症候群の診断には終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)検査を実施します。睡眠中の脳波、眼球、筋電図、いびき音、呼吸、動脈血酸素飽和濃度などの多彩な計測を行い、睡眠に関する詳細な診断情報が得られます。

 午後6時入院、翌朝8時退院で1泊、夜だけの検査です。

4. 閉塞型・睡眠時無呼吸症候群

 睡眠時無呼吸症候群の中で一番多いタイプは閉塞型です。扁桃や舌根が沈下し、上気道が閉塞して無呼吸となります。「いびき」を伴います。いびきは無呼吸中には起こりませんが、呼吸が再開するときに大きないびきが見られます。その後数回の呼吸とともにいびきが起きた後、再び無呼吸状態になります。

5. 持続陽圧呼吸療法(CPAP)

 睡眠時無呼吸症候群の治療で第一に選択されるのが持続陽圧呼吸療法(CPAP)です。鼻から空気を送り込んで、気道の閉塞を解除します。検査データが改善するとともに、「朝頭がすっきりして仕事に集中できる」、「世界が変わった」という感想も寄せられています。
 
 
保険診療ですので、必ず月1回の定期受診が必要です。
 
持続陽圧呼吸療法(CPAP)を導入するにあたっては、CPAPの空気圧調整のために、診断とは別にもう一度PSG検査を行います。また、年1回のPSG定期検査が必要です。


6. 保険自己負担の目安
1割負担 2割負担 3割負担
@PSG検査(入院) 1回につき 7,000 15,000 20,000
ACPAP外来診療  毎月 1,700 3,500 5,000